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日本語の歴史 5上
音便の千年紀
書名かな | にほんごのれきしご じょう おんびんのせんねんき |
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著者(編者)名 | 柳田征司 著 |
著者(編者)名かな | やなぎだせいじ |
ISBNコード | 978-4-8386-0452-4 |
本体価格 | 2,000円 |
税込価格 | 2,200円 |
判型 | 四六判並製カバー装 |
頁数 | 208頁 |
刊行日 | 2014年5月10日 |
在庫 | 在庫あり ※10冊以上購入ご希望の場合には別途ご連絡下さい。 |
我々の祖先は自分たちの言語をどのような方向に向けて動かしたかったのか。そして、今、我々はどこにいるのだろうか。
はじめに
一 古代日本語と近代日本語
橋本進吉氏の指摘
母音連続の忌避
母音連続の忌避の例外
イ音便のはしり―「櫂」「掻イ貫キ」
「櫂」をイ音便と見ない立場
母音連続を積極的に生み出したイ音便
二 上代特殊仮名遣い
上代特殊仮名遣いの歴史的意味―従来の受けとめ方
上代特殊仮名遣い
発見の影響
上代日本語六母音説
上代日本語五母音説
オ段甲乙二類の音による知的意味の弁別
オ段甲乙の音による知的意味の弁別
オ段甲乙の相補分布説
「母音交換」は静的に観察した対応関係
造語法としての母音交換は犠声擬態語に限られる
上代語の母音交替例
生産性の高い造語法は複合である
先史日本語四母音説
CuCo乙
森重敏氏の五母音説
後発転成母音の性質
「リ」と「タリ」
存続表現の原初形
〈テアリ→タリ〉の成立と展開
甲乙二類の混乱と混同
上代特殊仮名遣い(八母音体系)の歴史的意味
三 母音連続に生じた脱落
脱落の原理
第一則・第二則
第三則
第四則
第五則
第六則
「カハヘ」
「カタモヒ」
二形を持つ母音脱落例
類推説
脱落と転成
脱落と転成が生起した時期
漢字音の母音連続
四 脱落・転成を起こさぬ母音連続―母音連続型字余り
先学の研究
素朴な直感に立ち戻ると
単純語に現れる母音連続
複合語に現れる母音連続
二つの文節の切れ目にまたがって現れる母音連続
非字余り句の現れ方の片寄り
「五音節目の第二母音以下」
第二・第四句の二分唱詠
文構造上の関係
字余りになりやすい文構造関係
字余りになりにくい文構造関係
短句第一・第三句と長句第二・第四句
第五句
母音連続の性格
上代日本語の母音連続
五 音便
音便はなぜ起きたのか―先学の説
音便は何をもたらしたのかという視点
促音便・撥音便のはしり
音便のはしりに音便生起の原因を見る
音便生起の時期
カ・ガ行動詞イ音便生起の原因
ウ音便
四段活用動詞は音便を起こし上二段活用動詞は音便を起こさないのはなぜか
イ音便が一般化し、定着した原因―音節構造の転換
ウ音便
促音便・撥音便のはしり―合わせて鼻母音について
促音便・撥音便が一般化し、定着した原因―促音便・撥音便の成立
外来語である漢語の扱い
音便生起の原因
六 非母音連続型字余り
非母音連続型字余りと母音や子音の脱落
非母音連続型字余りと促音便
非母音連続型字余りと撥音便
重音脱落1(子音の脱落)と非母音連続型字余り
重音脱落2(母音の脱落)と非母音連続型字余り
語頭狭母音の脱落と非母音連続型字余り
脱落で説明できない非母音連続型字余り(短歌)
脱落で説明できない非母音連続型字余り(長歌)
七 長音
「加安」(蚊)「紀伊」
後発転成母音
一音節名詞の長音
二音節第五類名詞
中止法・終止法の下降調
形容詞の終止形・連体形
サ変動詞の終止形
動詞連用形
その他の中止法・終止法
動詞の連体形
一音節動詞の補強
母音連続
強調の長音
感動詞
古代詞の長音
近代語の長音
古代後の長音と近代語の長音
八 拗音
平安初期における拗音表記
ア行表記
ヤ行表記
音節構造転換後の拗音
類音字表記のことなど
拗音
音節構造の転換と撥音・促音の生成